このブログに足を運んでくださっている方々は薄々お気付きなのだが、管理人くぼやんはミステリーランチの大ファン(通称”ランチャー”)である。
ミステリーランチの良いところと言えば、よく挙がるポイントとしては
- とにかく頑丈
- フューチュラヨークシステムによる抜群のフィット性
等が挙げられる。
そこら辺については、以下の各記事のように盛んに管理人も取り上げてきた点だ。



ところで、管理人が改めて当ウェブサイトを見直していて一つ重要な点に気付いた。
それは
一番使っているブーティーバッグを紹介しとらんやんけ!
ということだ。
・・・ということで、記事のタイトルからもお察しの通り、本日は「ミステリーランチ ブーティーバッグ」についてのご紹介をさせていただく。
なお、管理人がブーティーバッグを購入したのが2015年頃なので、10年経過レビューも載せておく。
(最近のレビュー記事は購入直後のものだったり、何なら購入すらしていないものが本当に多くて辟易しますね…)
ブーティーバッグってどんなバッグ?

ブーティーバッグのご尊顔。
ここ最近のミステリーランチ製品では珍しくなってきたMade in USAだ。
そのため、タグの部分に”Bozeman MT USA”という刺繍がプラスされている。

なお、通常の(アメリカの工場以外で製造された)場合は”Bozeman MT USA”がない。

「ブーティーバッグ」という製品名についてだが、綴りとしては”Booty”だ。
“Booty”という単語の意味は、「お尻の」とか「ブーツっぽいもの」といった意味があるが、おそらくは「お尻の」という意味の方が合っていると思われる。
「ブーティーバッグ」が「お尻のバッグ」というのは意味が不明かもしれないが、その点については以下に記す。
10年経過レビュー
10年経過した全体の状態
ではまず10年(正確には9年10か月程度だが)経過したブーティーバッグの状態をご覧いただこう。



10年経ち、やや生地が薄くなっている箇所等もあるが実用上なんの問題も無い。
・・・本当に何も不具合が無いのだ。ただ、不具合が無ければ良いわけでも当然無い。そこで以下に使い勝手について記す。
ブーティーバッグの何が良いのか
まず、管理人のブーティーバッグの使いどころについて述べさせていただく。
- 買い物バッグとしての利用
- デートやちょっとした外出でHIP MONKEY2では容量が足りなくなる可能性がある時に利用
- 2DAY ASSAULT等のバッグに忍ばせて予備的に利用
- 自転車に乗ってジムへ行く時等に利用
少なくとも週に1回は買い物をし、週に2回はジムへ行き、時々デートに行く際(そんな時代がオッサン管理人にもあったのだ…)に使っていた。
つまり、週3日×1年(52週間)×10年=1560回は使っている。
最低でも1560回は使っているのに未だに現役というのは驚異的なことのように思う。これは一重に500デニールのコーデュラナイロンがなせる業だろう。
コーデュラナイロンとは、アメリカのインビスタという会社が製造しているナイロン繊維素材のことで、優れた耐摩耗性や撥水性を備えている。現在はインビスタという会社が製造しているのだが、元々はアメリカのデュポンという企業が製造していたものをインビスタが商標を獲得し、さらに研究開発を進めてきた経緯がある。
デュポンという会社が何の会社か分かる方にはすぐ分かるのだが、元々軍事産業で栄えてきた企業だ。
つまり、コーデュラナイロンは元々軍モノ!そりゃ頑丈さは折り紙つきというわけだ。
さて、先ほど「お尻のバッグ」と書いた。それがどういうことか?
結論から書くと「パンツの後ろにあるポケットの大きい版」みたいなイメージで利用できる、ということだ。
皆さんはパンツの後ろにあるポケットに何を入れるだろうか?例えばティッシュやハンカチ、財布、スマホ等だろうか。
ところでアメリカ人はポケットに色々突っ込むのが好きらしい。少なくとも自分のアメリカ国籍を持つ友人3人はポケット(か、ベルトループに吊り下げて)にほぼ全ての必要品を持って日常を送っている。
ブーティーバッグの開発秘話として有名な話だが、アメリカでのイベントで大量に貰うカタログ等をしまうことが出来ずに困っている(アメリカ人はポケットに全てを突っ込むから)シーンをバックパックを制作することに一生をささげた変態おじさんデイナ・グリーソンが見かけて、ブーティーバッグを制作した。
ようは「大きなポケットがあればカタログをぶち込むのに便利だよなぁ」と。それでブーティーバッグが作られた、ということだ。
「お尻のバッグ」というのはそういうことだ。近年のリュックは各種オーガナイザーポケットが充実しており、細々としたものを整理しながら持ち運ぶことを意識しているが、ブーティーバッグではそのようなことは全く考えていない。
なぜなら、「ただのポケット」だからだ。
ただのポケットにはそのような仕切りは不要。だからブーティーバッグにも仕切りがない。
でもこの仕切りが無い故にアバウトにモノを突っ込むのに非常に都合が良い。
おそらく買い物使いにはブーティーバッグが最強。
アバウトにモノを突っ込めるからこそ至高。そんなバッグなのだ。
「仕切りがない」と書いておいてアレだが、実はブーティーバッグの内側にはポケットが一つだけある。

このポケット、かなりデカい。そして当然のYKKジッパーだ。

「ポケットが大きい」と言っても分かりにくいだろう。実際にはこれくらいの大きさだ。


トランギアのメスティンが入るポケットというのはかなり大きい部類だと思う。
普段は財布、スマホ、充電器、たばこ等を入れても全然余裕があるレベルのポケットなのだ。
これがあるお陰でメイン気室をよりアバウトに使うことができるようになっているのだ。
このブーティーバッグ、買い物使い最強の名を欲しいがままにする特大ギミックがある。
そのギミックを活かしたパッキング例を以下に示す。

少々ショッキングな絵面かもしれないが、ご覧の通り自転車用空気入れが2本入る。(笑)
あくまでも例示としてのサンプルだが、これが買い物バッグ最強の名を欲しいままにしているブーティーバッグの真骨頂だ。
つまり、ネギや大根、ゴボウが入る。
長尺のものをそのまま入れられるのだ。この機能のお陰で「ネギを買ったは良いがネギだけ片手で持ちながら家路を急ぐ」というあの若干の恥ずかしさから解放されるのだ(私だけかもしれないが)。
なぜこんなことが出来るかと言うと、実はこのブーティーバッグのメイン気室には、チャックというものが存在しないのだ。

この点が非常にユニークなのだ。
ブーティーバッグの肩紐はブーティーバッグの外側に縫い付けられており、ブーティーバッグを背負うと自動的に口が閉じるような構造になっている。
そのため、ブーティーバッグを背負いさえすれば口は自動で閉じるし、その時に長尺のものがあればソイツを固定してくれる。

いかがだろうか。ブーティーバッグの良さが少しでも伝われば幸いだ。
まとめると、
- 素材がすごい(500デニールのコーデュラナイロン)
- ポケットがすごい
- 自動で閉じる口がすごい
・・・ということだ。
ブーティーバッグの後継
さて、こんな素晴らしいブーティーバッグだが、2024年FWではすでにカタログ落ちしており、日本国内では並行輸入品やまだ在庫を持っている店舗からのみしか購入が出来ない状態となっている。
だが実はより大きなサイズで素材も進化して新登場した製品がある。
それがブーティーバッグラージだ。

このブーティーバッグラージは生地が500デニールのコーデュラナイロンから210デニールのX-Pac VX21という生地に変更された。
このX-Pacという生地については、日本の代理店であるインダストリアル・サプライヤーズ株式会社の説明が非常に分かり易いので引用させていただく。

ようはX-Pacとは、船のセイルに利用される生地と宇宙服にも利用されるような3層構造のラミネート製法を掛け合わせたハイテク生地、というわけだ。
X-Pacは先に述べた通り3層ラミネートで作られた生地を使っているため、経年劣化による剥離が少々気になるポイントだ。しかし、一般的な利用用途であれば十分な年数(5年程度?)は持つと判断した故にミステリーランチも製品化しているのだと思われる。
個人的にはX-Pacは剥離が気になるところなのだが、いつまでも購入もせずにブーブー文句を言うのもどうかと思うので、そのうちブーティーバッグラージを購入してレビューをする予定なので、こうご期待。
また、ブーティーバッグと名は異なるが非常に似たバッグとして、「マーケット」、「スーパーマーケット」シリーズが存在する。

「マーケット」、「スーパーマーケット」シリーズはブーティーバッグと似ている。
使い勝手もほぼ同じ用途で使えるだろう。ただし、管理人個人としては「マーケット」、「スーパーマーケット」シリーズはもはやただのリュックであり、「お尻のバッグ」ではない、という感覚だ。まぁここら辺は人によってとらえ方が変わるだろう。
まとめ
ミステリーランチのブーティーバッグについて、10年経過レビューを書いてみた。
「お尻のバッグ」としてラフに使ってもいまだに現役という非常に物持ちの良いプロダクトには脱帽だ。
2024年時点ではカタログ落ちしているので、在庫があれば並行輸入品でも購入しておいた方が絶対に良い。
最後に管理人のブーティーバッグに対する評価を「日常利用」、「アウトドア利用」、「利便性」、「金額」、「耐久性」の5つの観点で表すと以下の通りだ。